問題 1
I want him ( ) the truth.
- tell
- telling
- to tell
- told
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正解
(c) to tell
解説
want は SVOC[O to V] 型。「Aに〜してほしい」の典型動詞。
使った視点
視点②: 文型 (want = 願望系SVOC[O to V])
第3章
視点② 動詞のとる構造 (1) ─ SVOC・使役・SVOO
第1章 1-3 節で「視点②:自動詞/他動詞 の区別」を見ました。本章はその発展で、 動詞ごとに決まっている「後ろに取る構造 (文型)」 を完全マスターします。 英語の動詞は「単独で覚える」のではなく「文型とセットで覚える」── 恩師の言葉が、本章で実感できるはずです。 第2章 (状態V vs 動作V) はこの章と独立した知識なので、未読でも本章は読み進められます。
この章を読み終えるころには、あなたは英文の中で「動詞のあとに何が来るか」を一瞬で予測できるようになります。
英語の動詞は、後ろに何を取るかが決まっています。
これらは、動詞ごとに「文型」が決まっているのです。
この「文型」を覚えていないと、空所補充問題や整序問題で確実に間違えます。
逆に言えば、この章で扱う動詞群を完璧にマスターすれば、早慶附属の文型問題はすべて解けるようになります。
恩師が「動詞は単独では存在しない。文型とセットで覚えろ」と言っていた理由が、この章でわかります。
まず最初に学ぶのは、SVOC型 で C に to V が来る動詞群です。
S + V + O + to V
主語 動詞 目的語 to不定詞
これを日本語にすると:
S は O に V してもらう / させる / してほしい
たとえば:
I want her to come.
(私は彼女に来てほしい)
She asked me to help her.
(彼女は私に手伝ってもらうよう頼んだ)
The teacher told us to be quiet.
(先生は私たちに静かにするよう言った)
すべて「S が O に V してもらう/させる/してほしい」という構造です。
恩師から教わった「SVOC[O to V]」型の動詞を、意味別に分類します。
「Aに〜してほしい」という願望を表す動詞群です。
| 動詞 | 構文 | 意味 |
|---|---|---|
| want | want A to V | AにVしてほしい |
| would like | would like A to V | AにVしてほしい (丁寧) |
| expect | expect A to V | AがVすることを期待する |
例文:
I want you to be happy.
(あなたに幸せになってほしい)I would like you to consider this proposal.
(この提案を検討していただきたい)We expect her to win the competition.
(彼女が大会で優勝することを期待している)
「Aに〜させる」という強制や誘発を表す動詞群です。
| 動詞 | 構文 | 意味 |
|---|---|---|
| force | force A to V | Aに無理やりVさせる |
| compel | compel A to V | AにVせざるを得なくさせる |
| lead | S lead A to V | SがAをVするよう導く |
| enable | S enable A to V | SのおかげでAがVできる |
| cause | S cause A to V | SがAにVを引き起こす |
例文:
The rain forced us to cancel the event.
(雨のため、イベントを中止せざるを得なかった)Hunger compelled him to steal food.
(空腹のため、彼は食べ物を盗まざるを得なかった)This experience led me to change my career.
(この経験が私のキャリアを変えるきっかけになった)The internet enables us to communicate quickly.
(インターネットのおかげで素早くコミュニケーションが取れる)The accident caused her to lose consciousness.
(その事故で彼女は意識を失った)
💡 ポイント: lead / enable / cause の3つは「Sが原因で、AがVした」という因果関係を表します。
S + cause + A + to V
原因 → AがVした(結果)
The new technology enables doctors to diagnose diseases earlier.
(新技術のおかげで、医者はより早く病気を診断できる)
このパターンは、長文読解の論説文で頻出します。
「Aに〜するよう命令する」という指示を表す動詞群です。
| 動詞 | 構文 | 意味 |
|---|---|---|
| tell | tell A to V | AにVするよう言う |
| order | order A to V | AにVするよう命令する |
| command | command A to V | AにVするよう命令する |
例文:
The teacher told the students to study harder.
(先生は生徒たちにもっと勉強するよう言った)The captain ordered the soldiers to retreat.
(隊長は兵士たちに撤退を命じた)The general commanded them to advance.
(将軍は彼らに前進するよう命令した)
💡 ポイント: tell < order < command の順で命令の強さが増します。
「Aに〜するよう説得する」「Aに〜するよう助言する」を表す動詞群です。
| 動詞 | 構文 | 意味 |
|---|---|---|
| persuade | persuade A to V | AをVするよう説得する |
| advise | advise A to V | AにVするよう助言する |
例文:
She persuaded her parents to let her study abroad.
(彼女は両親を説得して留学させてもらった)The doctor advised him to quit smoking.
(医者は彼に禁煙するよう助言した)
「Aに〜するよう促す・励ます・薦める」という、相手の行動を引き出す動詞群です。
| 動詞 | 構文 | 意味 |
|---|---|---|
| urge | urge A to V | AにVするよう促す |
| inspire | inspire A to V | AにVするよう刺激を与える |
| encourage | encourage A to V | AにVするよう励ます |
| recommend | recommend A to V | AにVするよう薦める |
例文:
The doctor urged her to exercise regularly.
(医者は彼女に定期的な運動を促した)Her speech inspired us to change the world.
(彼女のスピーチは私たちに世界を変える刺激を与えた)My teacher encouraged me to apply for the scholarship.
(先生は奨学金に応募するよう励ましてくれた)I recommend you to read this book.
(この本を読むことを薦める)
💡 ポイント: inspire / encourage は、第7-9章で学んだ語源知識とつながります。
恩師は「動詞の意味を語源で理解すると、文型もセットで頭に入る」と言っていました。
「Aに〜するよう頼む・放っておく・許す」を表す動詞群です。
| 動詞 | 構文 | 意味 |
|---|---|---|
| ask | ask A to V | AにVするよう頼む |
| leave | leave A to V | AにVを任せる・放っておく |
| allow | allow A to V | AがVするのを許す |
| get | get A to V | AにVしてもらう |
例文:
She asked me to help her with the project.
(彼女はプロジェクトを手伝ってほしいと頼んできた)I'll leave you to decide.
(あなたに決めるのを任せよう)My parents allowed me to go to the concert.
(両親はコンサートに行くのを許してくれた)Can you get him to call me back?
(彼に電話を折り返すよう伝えてもらえますか)
💡 ポイント: get A to V は「させる」というより「してもらう」というニュアンス。お願いベースの依頼です。
think と believe は、SVOC で C が to be (名/形) という特殊な構文を取ります。
| 動詞 | 構文 | 意味 |
|---|---|---|
| think | think A to be 名/形 | Aが〜だと思う |
| believe | believe A to be 名/形 | Aが〜だと信じる |
例文:
I think him to be a good leader.
(彼は良いリーダーだと思う)She believes the rumor to be true.
(彼女はその噂を本当だと信じている)
💡 ポイント: think / believe は A の後に "to be" を伴うことが多いのが特徴です。
ただし、現代英語では think A to be という形よりも think (that) S V の形のほうがよく使われます。
両方の形を知っておきましょう。
ここまで学んだ動詞は、すべて以下の構造を取ります:
S + V + A + to V
主語 動詞 目的語 to不定詞
| 分類 | 動詞 |
|---|---|
| 願望系 | want, would like, expect |
| 強制・誘発系 | force, compel, lead, enable, cause |
| 命令系 | tell, order, command |
| 説得系 | persuade, advise |
| 促進系 | urge, inspire, encourage, recommend |
| 依頼・許可系 | ask, leave, allow, get |
| 思考・信念系 | think A to be, believe A to be |
これらの動詞を見たら、直後に O to V が来ると即座に判断できるようにしてください。
ここで重要な落とし穴があります。
「Aに〜するよう」と日本語で言いたいときに、SVOC型 A to V が使えない動詞があるのです。
これは早慶附属で頻繁に問われる引っかけです。
以下の動詞は、構文的に A to V を取れません。
| 動詞 | 意味 | 取れない構文 |
|---|---|---|
| hope | 望む | ✗ hope A to V |
| suggest | 提案する | ✗ suggest A to V |
| admit | 認める | ✗ admit A to V |
| demand | 要求する | ✗ demand A to V |
| propose | 提案する | ✗ propose A to V |
| insist | 主張する | ✗ insist A to V |
これらの動詞は、that 節やVingを使って表現します。
✗ I hope you to come. ←NG
✓ I hope (that) you will come. (あなたが来ることを望む)
✓ I hope to see you again. (またお会いしたい)
✗ I suggested him to leave. ←NG
✓ I suggested leaving early. (早く出発することを提案した)
✓ I suggested that he (should) leave early. (彼が早く出発することを提案した)
✗ He demanded me to apologize. ←NG
✓ He demanded an apology. (謝罪を要求した)
✓ He demanded that I (should) apologize. (私が謝罪することを要求した)
Q. I hope ( ) the test soon.
(a) you to pass (b) you will pass (c) you passing (d) your passing
思考プロセス
「hope は want と同じ意味だから want と同じ構文だろう」と考えると間違えます。意味は似ていても、構文は違うのです。
ここからは、使役動詞という特殊なグループを学びます。
「使役」とは、「Aに〜させる」「Aに〜してもらう」という意味です。
英語には、Aに何かをさせるための動詞が複数あり、それぞれ取る形が違います。
| 動詞 | 構文 | C の形 |
|---|---|---|
| make | S make O C | V (原形) |
| have | S have O C | V (原形) |
| let | S let O C | V (原形) |
| get | S get O C | to V |
| set | S set O C | Ving |
5つの使役動詞は、すべて「Aに〜させる」と訳せますが、ニュアンスが微妙に違います。
| 動詞 | ニュアンス |
|---|---|
| make | 強制的に〜させる |
| have | (権限のある人が) 〜してもらう |
| let | (許可を与えて) 〜させてあげる |
| get | (お願いして) 〜してもらう |
| set | 〜の状態にする |
恩師はこれを「圧力の強さ」で順位づけしていました。
強制的 ←─────────────────────→ 任意・許可
make > have > get > let
コアイメージ: 相手の意志に関係なく、強制的に動作をさせる。
構文: S make O V (原形)
例文:
The teacher made us clean the classroom.
(先生は私たちに教室を掃除させた)Sad movies always make me cry.
(悲しい映画はいつも私を泣かせる)What made you change your mind?
(何が君の気持ちを変えさせたの?)
⚠️ 重要: make の C は動詞の原形! "to V" は不可。
✗ The teacher made us to clean the classroom.
✓ The teacher made us clean the classroom.
これは、早慶附属で頻繁にひっかかる落とし穴です。
コアイメージ: 立場が上の人 (上司・先生・親など) が、権限を持って人に動作をしてもらう。
構文: S have O V (原形)
例文:
I'll have my secretary call you tomorrow.
(私の秘書に明日電話させます)The boss had us work late last night.
(上司は昨夜私たちを残業させた)Mom had me wash the dishes.
(お母さんは私に皿洗いをさせた)
⚠️ 重要:
I had my hair cut. (髪を切ってもらった) ←過去分詞 = 受動的
I had my secretary call you. (秘書に電話させた) ←原形 = 能動的
💡 ポイント: have の使役は、命令というより「業務上の指示」のニュアンスです。
コアイメージ: 相手の希望を許して、動作をさせる。「許可」のニュアンス。
構文: S let O V (原形)
例文:
My parents let me go to the party.
(両親はパーティーに行かせてくれた)Please let me know your decision.
(あなたの決定を私に知らせてください)She let her son play video games.
(彼女は息子にゲームをさせた)
⚠️ 重要:
💡 ポイント: let は「強制」ではなく「許可」です。makeと混同しないように注意してください。
なお、let A 過去分詞 (let A done) は使えません (have や get と違う点)。
コアイメージ: お願いベースで人に動作をしてもらう。「働きかけて結果を得る」感覚。
構文: S get O to V
例文:
Can you get him to call me back?
(彼に電話を折り返すよう伝えてもらえますか)I finally got her to agree.
(やっと彼女に同意してもらえた)How did you get them to change their minds?
(どうやって彼らの気持ちを変えさせたの?)
⚠️ 重要: get の C は to V! 動詞の原形は不可。
✗ I got him call me. ←NG
✓ I got him to call me.
💡 ポイント: get は「説得・誘導」のニュアンス。make ほど強制的ではなく、お願いして動かしてもらう感覚です。
get には「物を〜してもらう/状態にする」という用法もあります。
I got my car fixed. (車を修理してもらった)
She got her hair cut. (髪を切ってもらった)
このパターンは「自分の所有物を他人にしてもらう」という意味で、超頻出です。
コアイメージ: 何かを「セットする」「動かし始める」感覚。
構文: S set O Ving
例文:
The news set me thinking.
(そのニュースは私を考えさせた)Her words set the audience laughing.
(彼女の言葉は聴衆を笑わせた)
⚠️ 重要: set の C は Ving!
💡 ポイント: set はやや古風な表現で、現代英語では make や get で代用されることが多いですが、文学的な文章で出てくることがあります。
5つの使役動詞を、構文と一緒にまとめます。
| 動詞 | C の形 | ニュアンス | 過去分詞OK? |
|---|---|---|---|
| make | V (原形) | 強制的に〜させる | ✗ |
| have | V (原形) | (権限で) 〜してもらう | ✓ (have A done) |
| let | V (原形) | 〜させてあげる (許可) | ✗ |
| get | to V | (お願いして) 〜してもらう | ✓ (get A done) |
| set | Ving | 〜の状態にする | ✗ |
⚠️ 早慶附属頻出ひっかけ:
Q. The teacher made us ( ) the report.
(a) write (b) to write (c) writing (d) wrote
思考プロセス
(b) to write を選んでしまうのが、もっとも多い間違いです。
使役動詞と似た構造を持つのが知覚動詞です。
「五感で感じる」動詞のグループです。
これらの動詞は、SVOC型を取ります。
| 構文 | C の形 | 意味 |
|---|---|---|
| S 知覚V O V (原形) | 動詞の原形 | OがVするのを (最初から最後まで) 見る/聞く |
| S 知覚V O Ving | 現在分詞 | OがVしている最中を見る/聞く |
| S 知覚V O V.p.p. | 過去分詞 | OがVされるのを見る/聞く |
I saw him steal her wallet.
(私は彼が彼女の財布を盗むのを見た)
「盗む」という動作を最初から最後まで全部見たというニュアンスです。
I saw him stealing her wallet.
(私は彼が彼女の財布を盗んでいるところを見た)
「盗んでいる最中」を見たというニュアンスです。完了前。
I heard my name called.
(自分の名前が呼ばれるのを聞いた)
自分の名前が「呼ばれる側」=受動的だから過去分詞。
具体例で違いを見てみましょう。
| 文 | ニュアンス |
|---|---|
| I saw him cross the street. | 横断する一連の動作を最後まで見た |
| I saw him crossing the street. | 横断している途中を一瞬見た |
| 文 | ニュアンス |
|---|---|
| I heard her sing a song. | 1曲を最初から最後まで聞いた |
| I heard her singing a song. | 歌っている最中の声を聞いた |
💡 ポイント: 動作を「全部見た/聞いた」なら原形、「途中を見た/聞いた」なら Ving です。
He felt someone talking to him.
(誰かが自分に話しかけているのを感じた)
「話しかけてくる最中」を感じたので Ving。原形 talk にしてしまうと「話す動作の最初から最後まで」になり、不自然です。
ここで重要な区別をしておきます。
| 動詞群 | 構文 | C の形 |
|---|---|---|
| 使役動詞 (make / have / let) | S V O C | V (原形) |
| 知覚動詞 (see / hear / feel) | S V O C | V (原形) / Ving / V.p.p. |
| 使役動詞 (get) | S V O C | to V |
知覚動詞は、見たり聞いたりする「タイミング」によって、3つの形を使い分ける必要があるのです。
ここからは、もうひとつの重要な文型 ─ SVOO型 を学びます。
S + V + O₁ + O₂
主語 動詞 目的語1 目的語2
意味:S が O₁ に O₂ を与える
たとえば:
I gave her a present.
(私は彼女にプレゼントをあげた)She told me the truth.
(彼女は私に真実を話した)The teacher showed us the experiment.
(先生は私たちに実験を見せた)
これらはすべて、O₁ (人) に O₂ (物・情報) を与える構造です。
「Aに B を与える」という意味の動詞は、ほぼすべてSVOO型を取れます。
| 動詞 | 意味 |
|---|---|
| give | 与える |
| tell | 言う |
| show | 見せる |
| send | 送る |
| teach | 教える |
| offer | 提供する |
| bring | 持ってくる |
| lend | 貸す |
| pay | 支払う |
| promise | 約束する |
| buy | 買ってあげる |
| make | 作ってあげる |
| find | 見つけてあげる |
| cook | 料理してあげる |
例文:
Could you send me the report?
(レポートを送ってもらえますか)He taught us English last year.
(彼は昨年私たちに英語を教えた)She offered me a chance.
(彼女は私にチャンスを与えた)
SVOO型は、前置詞 to / for を使った形に書き換えできます。
S V O₁ O₂ ⇄ S V O₂ to/for O₁
| 動詞 | SVOO型 | 書き換え (to) |
|---|---|---|
| give | I gave her a book. | I gave a book to her. |
| tell | She told me a story. | She told a story to me. |
| show | He showed us a map. | He showed a map to us. |
| send | They sent us a gift. | They sent a gift to us. |
| teach | She taught us math. | She taught math to us. |
| 動詞 | SVOO型 | 書き換え (for) |
|---|---|---|
| buy | I bought her a flower. | I bought a flower for her. |
| make | She made me a cake. | She made a cake for me. |
| find | He found me a job. | He found a job for me. |
| cook | Mom cooked us dinner. | Mom cooked dinner for us. |
💡 ポイント:
「Aがその動作の対象として直接受け取る」なら to、「Aのためにわざわざ何かをする」なら for です。
ここで、最も頻出するひっかけパターンを紹介します。
形は SVOO 型 (S V O₁ O₂) ですが、「O₁ に O₂ を与える」という意味にはならない動詞があります。
| 動詞 | 構文 | 意味 |
|---|---|---|
| cost | cost O₁ O₂ | O₁ に (お金や労力) O₂ をかけさせる |
| deny | deny O₁ O₂ | O₁ に O₂ を与えない |
| save | save O₁ O₂ | O₁ から O₂ (お金・時間) を節約させる |
| envy | envy O₁ O₂ | O₁ の O₂ をねたむ・うらやむ |
The car cost me $20,000.
(その車は私に2万ドルかかった = 私は2万ドル払った)The mistake cost him his job.
(その間違いで彼は職を失った = 彼に職という代償を払わせた)
「Aに B を与える」のではなく、「Aから B を奪う・払わせる」ニュアンス。
The court denied him the right to appeal.
(裁判所は彼に控訴の権利を与えなかった)He was denied access to the building.
(彼は建物への立ち入りを拒否された)
「Aに B を与える」の正反対 ─ 「Aに B を与えない」という意味。
The new system saved us a lot of time.
(新しいシステムは私たちの多くの時間を節約させてくれた)Online shopping saves you the trouble of going to stores.
(オンラインショッピングは店に行く手間を省いてくれる)
「お金や時間を節約させる」「手間を省かせる」というニュアンス。
I envy you your good luck.
(私はあなたの幸運がうらやましい)She envies her sister her beauty.
(彼女は妹の美しさを羨む)
「Aの B をねたむ」というニュアンス。
💡 ポイント: これら4つは「形がSVOOだから "Aに B を与える" だろう」と単純に判断すると、意味を取り違えます。動詞ごとに意味を覚える必要があります。
ここがもうひとつの落とし穴です。
「Aに B を説明する/紹介する/告白する/提案する」と日本語で考えて、そのまま SVOO 型を使うと不自然になる動詞があります。
以下の動詞は、「人 + 内容」を直接続けられません。
| 動詞 | 取れない構文 | 正しい形 |
|---|---|---|
| explain | ✗ explain him a story | explain a story to him |
| confess | ✗ confess him a secret | confess a secret to him |
| introduce | ✗ introduce him a friend | introduce a friend to him |
| suggest | ✗ suggest him an idea | suggest an idea to him |
これらの動詞は、「内容」が先に来て、「to + 人」が後ろに来る形しか取れません。
✗ He explained me the rules. ←NG
✓ He explained the rules to me.
(彼は私にルールを説明した)
✗ She confessed me her feelings. ←NG
✓ She confessed her feelings to me.
(彼女は私に気持ちを告白した)
✗ Can you introduce me your friend? ←NG
✓ Can you introduce your friend to me?
(あなたの友達を私に紹介してもらえますか)
✗ He suggested me a new idea. ←NG
✓ He suggested a new idea to me.
(彼は新しいアイデアを私に提案した)
これらは「情報」を伝える動詞ですが、SVOO型ではなく 「A of B」 という前置詞構文を取ります。
| 動詞 | 構文 | 意味 |
|---|---|---|
| inform | inform A of B | A に B を知らせる |
| remind | remind A of B | A に B を思い出させる |
Please inform me of any changes.
(変更があれば知らせてください)This song reminds me of my childhood.
(この歌は私に子供時代を思い出させる)She reminded me of my appointment.
(彼女は私に予約を思い出させた)
⚠️ 重要: of の前に人 (A)、of の後に内容 (B) が来ます。
✗ Please inform any changes to me. ←NG
✓ Please inform me of any changes.
thank も SVOO 型は取れず、「for」を使います。
✓ Thank you for your help.
(助けてくれてありがとう)✓ I want to thank everyone for their support.
(みんなのサポートに感謝したい)
💡 ポイント: 「内容の前に前置詞が必要」なグループは、
の3パターンに整理できます。
最後に、SVOC型でよく出る動詞をもう一組紹介します。
S + V + O + C
C の形は次のいずれか:
| 動詞 | 意味 |
|---|---|
| keep | 〜の状態に保つ |
| leave | 〜のままにしておく |
| find | 〜だとわかる |
Please keep the door open. (ドアを開けたままにしておいて) ←形容詞
Exercise keeps you healthy. (運動はあなたを健康に保つ) ←形容詞
She kept us waiting for an hour. (彼女は私たちを1時間待たせた) ←Ving
Don't leave the children alone. (子供たちを一人にしておかないで) ←形容詞
She left the door open. (彼女はドアを開けたままにした) ←形容詞
I left my homework unfinished. (宿題を終わらせずに置いた) ←過去分詞
I find this book interesting. (この本を面白いと思う) ←形容詞
She found the letter lost. (彼女は手紙が紛失したことに気づいた) ←過去分詞
We found him sleeping on the sofa. (彼がソファで寝ているのを見つけた) ←Ving
💡 ポイント: keep / leave / find の使い分け
ここで、私が中3のときに恩師から教わった当時のノートを見てみましょう。
このページには、いま学んだ「SVOC[O to V]」型の動詞群がリストになっています。
赤ペンで囲まれた「want / force / compel / would like」の願望系。
ピンクペンで囲まれた「lead / enable / cause」と矢印で「Sが原因で A が to V した」のメモ。
「tell / order / command」の命令系、「persuade / advise」の説得系、「urge / recommend」の促進系...
そして右側余白には「inspire / encourage = 動詞化」のメモ。これは、第7-9章で学んだ語源知識(in + spire、en + courage)とつながっています。
このページは、いま学んだ使役動詞 make / have / let / get / set の使い分け表。
ピンクのマーカーで「Vが使役Vの時」と強調され、各動詞が取る C の形が:
と表で整理されています。中3の自分が、「make made O C」の例文と一緒に、各動詞の取る形を必死に覚えていた跡がそのまま残っています。
このページでは、「[原則] SVOO₁O₂ (O₁ に O₂ を与える)」と書いた上で、「[例外] cost / deny / save / envy」のリスト。そして「<SVO₁O₂> ができない」グループとして、explain / confess / introduce / suggest / inform A of B / remind A of B / thank A for B が整理されています。
右側余白の青ペンメモには「内容の前に 前(置詞) が必要」と本質を一言で表しています。
これらは、すべてこの章で学んだ内容の元になったノートです。
ここまで学んだ知識を、実戦で使ってみましょう。
以下の問題を、ノートに答えを書きながら解いてください。
終わったら「答えを見る」を開いて答え合わせをしてください。
間違えた問題には、ノートに印をつけて後で復習しましょう。
I want him ( ) the truth.
正解
(c) to tell
解説
want は SVOC[O to V] 型。「Aに〜してほしい」の典型動詞。
使った視点
視点②: 文型 (want = 願望系SVOC[O to V])
The teacher told us ( ) quiet.
正解
(c) to be
解説
tell は SVOC[O to V] 型 (命令系)。「AにVするよう言う」。
使った視点
視点②: 文型 (tell = 命令系SVOC[O to V])
She persuaded her parents ( ) her travel alone.
正解
(c) to let
解説
persuade は SVOC[O to V] 型 (説得系)。「Aを説得して〜させる」。
使った視点
視点②: 文型 (persuade = 説得系SVOC[O to V])
This experience led me ( ) my career.
正解
(b) to change
解説
lead は SVOC[O to V] 型 (強制・誘発系)。「SがAをVするよう導く」の因果関係。
使った視点
視点②: 文型 (lead = 強制・誘発系、SVOC[O to V])
The internet enables us ( ) information quickly.
正解
(c) to get
解説
enable は SVOC[O to V] 型 (強制・誘発系)。「SのおかげでAがVできる」。早慶長文頻出。
使った視点
視点②: 文型 (enable = 強制・誘発系、SVOC[O to V])
I expect you ( ) on time.
正解
(c) to come
解説
expect は SVOC[O to V] 型 (願望系)。「AがVすることを期待する」。
使った視点
視点②: 文型 (expect = 願望系SVOC[O to V])
Don't force him ( ) what he doesn't want to do.
正解
(c) to do
解説
force は SVOC[O to V] 型 (強制・誘発系)。「Aに無理やりVさせる」。
使った視点
視点②: 文型 (force = 強制・誘発系SVOC[O to V])
My doctor advised me ( ) more vegetables.
正解
(c) to eat
解説
advise は SVOC[O to V] 型 (説得系)。「AにVするよう助言する」。
使った視点
視点②: 文型 (advise = 説得系SVOC[O to V])
Her speech inspired us ( ) the world.
正解
(b) to change
解説
inspire は SVOC[O to V] 型 (促進系)。「AにVするよう刺激を与える」。語源 in+spire (中に息を吹き込む)。
使った視点
視点②: 文型 (inspire = 促進系) + 視点③: 語源 (in + spire)
I hope ( ) you again soon.
正解
(c) to see
解説
hope は SVOC[O to V] が取れない! → "hope to V" の形を取る。早慶頻出ひっかけ。意味は want と似ているが構文が違う。
使った視点
視点②: 文型 (hope は SVOC[O to V] 取れない、hope to V のみ)
The teacher made us ( ) the report.
正解
(a) write
解説
make は使役動詞、C は原形。to write を選ぶのが最頻出のミス。
使った視点
視点②: 文型 (make 使役 = 原形のみ)
Please let me ( ) your decision.
正解
(a) know
解説
let は使役動詞、C は原形。"Let me know" は超頻出の慣用表現。
使った視点
視点②: 文型 (let 使役 = 原形のみ)
I had my hair ( ) yesterday.
正解
(a) cut
解説
have の使役、C は 過去分詞 (髪を「切られた」=受動的)。have my hair cut は「髪を切ってもらった」の頻出パターン。
使った視点
視点②: 文型 (have + 物 + 過去分詞 = 〜してもらう)
Can you get him ( ) me?
正解
(b) to call
解説
get は使役動詞だが、C は to V。make/have/let と違って原形不可。
使った視点
視点②: 文型 (get 使役 = to V のみ)
Mom had me ( ) the dishes.
正解
(a) wash
解説
have は使役動詞、C は原形。「お母さんに皿洗いをさせた」(能動的)。
使った視点
視点②: 文型 (have + 人 + 原形 = させる)
My parents let me ( ) to the concert.
正解
(a) go
解説
let は使役動詞、C は原形。「許可」のニュアンス。
使った視点
視点②: 文型 (let 使役 = 原形のみ)
I got my car ( ) by the mechanic.
正解
(d) fixed
解説
get の使役、C は 過去分詞。「車を修理してもらった」(by ... があるので受動的)。get + 物 + 過去分詞 のパターン。
使った視点
視点②: 文型 (get + 物 + 過去分詞 = 〜してもらう)
The news set me ( ) about my future.
正解
(c) thinking
解説
set は使役動詞、C は Ving。「考え始めさせる」の状態に動かす。
使った視点
視点②: 文型 (set 使役 = Ving のみ)
I saw him ( ) into the building.
正解
(a) enter または (c) entering
解説
どちらも文法的にOK。原形 enter は「入る一連の動作を見た」、entering は「入る最中を見た」。最も自然なのは (a) enter。
使った視点
視点②: 文型 (知覚動詞 + 原形/Ving の使い分け)
I heard someone ( ) on the door.
正解
(c) knocking
解説
知覚動詞 hear + Ving。「ノックしている最中」の音を聞いた。
使った視点
視点②: 文型 (知覚動詞 + Ving = 動作の最中)
I felt the ground ( ) under my feet.
正解
(c) shaking
解説
知覚動詞 feel + Ving。「揺れている最中」を感じた。
使った視点
視点②: 文型 (知覚動詞 + Ving = 動作の最中)
I heard my name ( ) by someone.
正解
(d) called
解説
知覚動詞 hear + 過去分詞。「自分の名前が呼ばれた」のは受動的 → V.p.p.。by ... があるのもヒント。
使った視点
視点②: 文型 (知覚動詞 + V.p.p. = 受動的に動作される)
She watched the children ( ) in the park.
正解
(c) playing
解説
知覚動詞 watch + Ving。「遊んでいる最中」を見た。
使った視点
視点②: 文型 (知覚動詞 + Ving = 動作の最中)
Please explain ( ).
正解
(c) the rule to me
解説
explain は SVOO型を取れない! 「内容 + to + 人」が正解。早慶頻出ひっかけ。
使った視点
視点②: 文型 (explain は SVOO 不可、〜 to 人 構文)
Could you introduce ( )?
正解
(b) your friend to me
解説
introduce も SVOO型を取れない。「内容 + to + 人」が正解。
使った視点
視点②: 文型 (introduce は SVOO 不可、〜 to 人 構文)
This music reminds me ( ) my childhood.
正解
(c) of
解説
remind A of B 「A に B を思い出させる」。
使った視点
視点②: 文型 (remind = 人 of 内容)
Please inform me ( ) any changes.
正解
(c) of
解説
inform A of B 「A に B を知らせる」。
使った視点
視点②: 文型 (inform = 人 of 内容)
Thank you ( ) your help.
正解
(c) for
解説
thank A for B 「A に B のことで感謝する」。
使った視点
視点②: 文型 (thank = 人 for 内容)
The car cost ( ).
正解
(a) me $20,000
解説
cost は例外的に SVOO型を取る (Aに B の代償を払わせる)。「与える」のではなく「払わせる」例外動詞。
使った視点
視点②: 文型 (cost = SVOO 例外、払わせる)
I envy ( ) your talent.
正解
(b) you
解説
envy A B 「Aの B をうらやむ」。SVOO 型例外で「与える」とは違う意味。
使った視点
視点②: 文型 (envy = SVOO 例外、ねたむ)
英語の動詞は、後ろに何が来るかが動詞ごとに決まっています。
この章で学んだ重要な型:
「Aに〜してもらう/させる」のパターン。
⚠️ 使えない動詞:hope, suggest, admit, demand, propose, insist
| 動詞 | C の形 | ニュアンス |
|---|---|---|
| make | V (原形) | 強制 |
| have | V (原形) | 権限で〜してもらう |
| let | V (原形) | 〜させてあげる |
| get | to V | お願いベース |
| set | Ving | 〜の状態にする |
⚠️ make / have / let は原形、get は to V!
| C の形 | 意味 |
|---|---|
| V (原形) | 動作の最初から最後まで |
| Ving | 動作の最中 |
| V.p.p. | 受動的にされる |
「Aに B を与える」の基本構造。
書き換え:
⚠️ 例外動詞:
「〜の状態に保つ・しておく・気づく」
恩師が「動詞は単独では存在しない。文型とセットで覚えろ」と言っていた理由が、いま実感できたはずです。
中3の私は、この章の内容を覚えるために、自分のノートに「動詞の家系図」を作っていました (元ノート画像3〜5)。動詞ごとに「取れる形」「取れない形」を色分けして整理することで、英文中に出てきた瞬間に「あ、この動詞は SVOC型だな」と判断できるようになりました。
英文を読むスピードと正確性が、一気に上がる瞬間です。
次章へのつながり
第4章では、to V と Ving の使い分けを完全マスターします。動詞によって to V を取るか Ving を取るかが決まっているので、これも文型と同じく動詞ごとに覚える必要がある重要トピックです。